
御 池
「誰も知らない伊勢神宮の見どころとお薦めホテル3選」
今回は「内宮編3」のご紹介です。「外宮編1・2」「内宮編1・2」など、
どの記事からお読みいただいてもいいように、基本的な部分は同内容になります。
ただしこの「内宮編3」では少し趣向を変えて、
「伊勢神宮あるある」ならぬ「ないない」をご披露します。
また「お薦めホテル」もタイトルには「3選」とありますが
今までご紹介していないホテルを1軒だけご紹介したいと思います。
「お薦めホテル3選」についてはこの記事の最後にある「関連記事」から
「外宮編1・2」「内宮編1・2」をご参照ください。
私は2006年から毎年欠かさず伊勢に行き、25回以上伊勢神宮に参拝しています。
2014年には125社巡りを完遂し、現在はゆるりと2巡目を進行中。
そんな私が、伊勢神宮の隠れた見どころと「伊勢神宮ないない」をご紹介します。
ぜひ、伊勢神宮参拝の参考になさってください。
この記事の概要は以下の通りです。
1.連泊したくなるお薦めのホテル
2.伊勢神宮とは
3.ガイドブックにはない伊勢神宮の見どころ(内宮編Part3)
4.伊勢神宮ないない(?)
先ずはお薦めのホテルですが、今回は伊勢市内ではなく鳥羽市。
しかもジュゴンがいる鳥羽水族館などがある市街地ではなく、
近くにコンビニすらない郊外にあるホテルです。
1.連泊したくなるお薦めのホテル
石鏡第一ホテル神倶良〜KAGURA〜
写真を撮った時はお天気がイマイチだったのですが、
ご覧の通りのオーシャンビューの部屋。
伊勢神宮に近い伊勢西ICから車で50分、近鉄鳥羽駅から送迎バスで30分。
付近にはこれといった観光スポットはありませんが、
このホテルでの宿泊が旅の癒しであり楽しみだと感じました。
神社好きの方には興味深い神社も付近にあります。
「セーマン・ドーマン」と呼ばれる海女さんの御守の神社。
特に「女性の願いをひとつ叶えてくれる」ことで有名な神明神社もこの近く。
「セーマン・ドーマン」とは
陰陽師の安倍晴明と蘆屋道満に由来すると言われています。
また近くの国崎には、伊勢神宮の施設もあります。
伊勢神宮御料鰒調製所(いせじんぐうごりょうあわびちょうせいしょ)です。
このホテルの名物(?)は「トンビの餌付け」です。
カモメとか白い鳥ではなく、「トンビ」というのがびみょうですが
確かに部屋の窓からでも見ごたえのある光景でした。
餌付けの場所ではさぞかし迫力のあるアトラクションでしょうね。
お子様連れの家族には好評なのだそうです。
私が泊まった部屋は古さが気になりましたが、それはそれで旅の風情があります。
露天風呂付き客室もあります。
私は貸切風呂を利用させていただきました。
日が暮れてからの利用だったので景色は楽しめませんでしたが、
海が見える半露天風呂です。
お湯は榊原温泉からの「運び湯」だそうです。
広々としてゆったりくつろげるお風呂でした。
そしてこのホテルでのイチオシは朝ごはんです。
画像がないのが残念なのですが、メニューはめちゃくちゃ豊富。
和食、洋食の両方がバイキング形式で提供されていました。
旅先の朝食って不思議なくらい美味しく感じるのですが、
ここの朝食は別格だと感じました。
この朝食を食べるために連泊したいと思ったほどです。
この「石鏡第一ホテル神倶良〜KAGURA〜」は
楽天トラベルシルバーアワード2021 ・日本の宿ワード2021を受賞したそうです。
2.伊勢神宮とは
伊勢神宮のことを知らない人はいないと思います。「日本人の心のふるさと」とか
「日本の総氏神」とも言われる神社。
正式には単に「神宮」と言います。
伊勢神宮には内宮(ないくう)と外宮(げくう)があることも、
みなさんご存知だと思います。
内宮は皇室の御祖先である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る
皇大神宮(こうたいじんぐう)です。
外宮は衣食や産業の神と呼ばれる豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る
豊受大神宮(とようけだいじんぐう)です。
さらに14の別宮、そして摂社・末社・所管社があり、
内宮・外宮の正宮と合わせて全部で125社の総称が「神宮」です。
それらは内宮・外宮の域内の他、旧伊勢国を中心に、広範囲に点在しています。
現在は他の「神宮」と称する神社と区別する意味でも、
一般的には「伊勢神宮」と呼ばれていますね。
以降、ここでも「伊勢神宮」と表記することにします。
【まとめ】伊勢神宮とは125社の総称である。
※内宮・外宮から遠いものとしては、
松阪市の神麻続機殿神社、大紀町の瀧原宮、志摩市の伊雜宮など。
3.ガイドブックには載ってない伊勢神宮の見どころ(内宮編Part3)
では今回は内宮の隠れた見どころ、誰も知らないスポット、
ガイドブックにも載っていないチェックポイント内宮編Part3をご紹介します。
パソコンでご覧の方は下記リンクから伊勢神宮のイラストマップを開いて、
別窓で見ながら読み進めてください。
できればダウンロードして印刷するとより分かりやすいと思います。
このイラストマップは内宮・外宮の入口で無料でいただけます。
以前、伊勢市駅南口(JR側改札)に置かれているのを見たこともあります。
大山祗神社(おおやまつみじんじゃ)/子安神社(こやすじんじゃ)

大山祗神社(おおやまつみじんじゃ)/子安神社(こやすじんじゃ)
ここはイラストマップにも載っています。
参拝を終えて宇治橋を渡る前に、右手に径が見えてきます。
その径を宇治橋とは逆方向に進むと右側の森の入口に
「 大山祗神社・子安神社」と書かれた看板があります。
その立て看板の奥には森の中にひっそりと佇む鳥居。
手前にあるのが子安神社、奥にあるのが大山祗神社です。
大山祗神社の御祭神は山の神と言われる大山祗神(おおやまつみのかみ)。
そして子安神社の御祭神は木華開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。
火山の神、火の神、安産の神として信仰される女神。
大山祗神の娘で、ここでは子授け、安産、子育ての神として信仰されています。
子安神社には小さな鳥居がたくさん奉納されていました。
子授けや安産を祈願する人たちによるもの。
この小さな鳥居は、参集殿の売店にあるそうです。
またはせんぐう館前やおかげ横丁にある
「宮忠」という神具屋さんにもあるそうです。
宇治橋の擬宝珠
参拝を終えて宇治橋を渡りきる直前にある擬宝珠。
なぜかテッカテカに輝いています。
この擬宝珠を知る人たちが、願いをこめてさわっているからです。
宇治橋の他の擬宝珠と見比べるとその違いがよくわかります。
この擬宝珠には秘密があって、
萬度麻(まんどぬさ)という御神札が奉納されているそうです。
この御神札は宇治橋前の駐車場の奥の森にある
宇治橋の神様を祀る「饗土橋姫神社(あえどはしひめじんじゃ)」でご祈祷されたもの。
この擬宝珠を参拝帰りにさわると
「いつかまた伊勢神宮を参拝できる」
「帰路の厄災から守ってくれる」
そう言った御利益があると信じられているのだとか。
4.伊勢神宮ないない(?)
「ないものがある」っておかしな表現ですが
他の一般的な神社には普通にあって、
伊勢神宮には「ない」ものがいくつかあります。
⑴お祓いの鈴
一般的な神社の拝殿や本殿前にある鈴。
正式には本坪鈴(ほんつぼすず)というのだそうです。
この鈴は内宮・外宮の正殿はもちろんのこと、
125社のどの神社にもありません。
参拝の時に鈴を鳴らす作法が行われるようになったのは、戦後のことです。
この本坪鈴は巫女さんの神楽鈴に由来すると言われているようです。
2000年も昔から日本古来の姿を継承している伊勢神宮には
新しい風習や形式は取り入れられていないのです。
⑵賽銭箱
内宮・外宮の正宮やほとんどの摂末社、所管社に賽銭箱はありません。
伊勢神宮は昔「私幣禁断」とされ、
天皇以外の人からのお供えは禁じられていたのだそうです。
内宮・外宮の正宮に賽銭箱がないのは、その名残なのだそうです。
⑶狛犬
狛犬は大陸から伝わったものと言われています。
日本古来の形式や伝統を守る意味もあったとも言われていますが、
狛犬が一般化する以前から伊勢神宮のスタイルは確率されており
他社の影響を受けなかったというのが「無い」理由のようです。
⑷おみくじ
おみくじがない理由も、狛犬と同じだそうです。
そして伊勢神宮に参拝できた日が「吉日」なので、
占う必要がなかったからだとも言われています。

風日祈橋
いかがでしたでしょうか。
この「内宮編Part3」で、
「誰も知らない伊勢神宮の見どころとお薦めホテル」シリーズは完了です。
他にもご紹介したい「見どころ」がたくさんあるのですが、
またの機会にいたします。
内宮参拝後お帰りの際は
忘れずに神楽殿前から風日祈宮(かざひのみのみや)にもご参拝ください。
私は内宮の宮域で、この辺り(上の写真)が最も好きな場所です。
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